矯正歯科治療とは、矯正装置を使って歯を動かすことで歯並び・かみ合わせの異常である「不正咬合」を改善する治療のことです。「不正咬合」が原因の“見た目が気になる“、”うまくかみ切れない“、”しゃべりづらい“、”口が閉じづらい“といった希望に対して、大きく歯を削ることなく改善をすることができます。 また「不正咬合」は、成長期に起こる乳歯から永久歯への生え変わりや、上下のあごの成長に問題があった場合に起こることが多いと言われています。矯正歯科治療では、成長に伴って起こるあごや口の中の変化をできるだけ良い方向にもっていくような成長期の治療を行う場合もあります。
前歯の歯列が乱れていて、歯がデコボコしている状態。
上の歯が前に出ている、いわゆる出っ歯の状態。
上下の噛み合わせが逆になっている、いわゆる受け口の状態。
上下の歯が共に前突している状態。
歯と歯の間に隙間ができいわゆるすきっ歯な状態。
噛み合わせが深く、上の歯が大きく被さり過ぎている状態。
噛んだ際に、前歯の間にすき間が開いて、食べ物が噛み切れないような状態。
生えてくるべき歯が生えてこない、あるいは本来存在しない歯が埋まっている状態。
上下の歯が共に前突している状態。日本人に多い。
歯並びが悪い(不正咬合)ということは、見かけ上の問題(審美性)のみでなく、食べ物が上手に噛むことができない(機能性)、言葉がはっきりと発音できない、虫歯や歯周病さらには顎関節症などの歯科疾患の原因となる可能性があります。このような不正咬合から正常な噛み合わせを取り戻す治療が歯列矯正治療です。
遺伝やご自身の癖をはじめ、歯自体の問題による噛み合わせの不具合は体のバランスにも影響を及ぼします。
矯正治療は、歯にブラケットという装置を装着し、ワイヤーを通し歯を移動させる方法で、治療期間は2~3年です。歯列矯正治療の目標は、歯を並べるだけではなく、突出していた口元を後退させることです。その結果、顔貌、特に横顔が改善されます。また、顎の前後の関係の不調和による出っ歯や受け口は小学生の時に治療を開始しなければいけません。
明らかに乱れていた歯列や噛み合わせは、横顔から見た時により改善を感じることが出来ます。
パターン1
パターン2
パターン3
主訴:がたがたを治したい診断名:叢生年齢:24歳治療に用いた主な装置:マルチブラケット装置 抜歯部位:上下左右第一大臼歯治療期間:2年3か月 全ての治療費合計の概算:1,021,405円リスク・副作用:歯の移動による痛み、口内炎、歯根吸収、歯の神経の壊死
矯正治療では患者さん自身の協力が必要不可欠です。これらが不十分であると治療期間が著しく伸びたり、満足できる治療結果を得ることができない場合があります。また、歯の動き方には個人差があるため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
矯正治療(特に成人矯正)において、やむを得ず抜歯が必要になることがあります。
最初に矯正装置をつけてから1週間くらいは、痛みが出ることが多いです。また、装置が粘膜とこすれ、傷がついたり口内炎ができたりする場合があります。
食事などによって稀に矯正装置が変形したり外れる場合があります。
毎日の清掃が不十分であれば、虫歯あるいは歯肉炎、歯周炎が起こる可能性があります。
矯正治療によって歯の移動を行うと、歯の根の先端が短くなることがあります。
ごくまれに、歯の移動によって歯の神経が障害を受け、歯の神経が壊死することがあります。
歯根とその周囲の骨が直接くっついて(癒着して)いることがあります。この場合、矯正治療単独では歯が動かないため、癒着部分をはがすといった手術が必要になります。
矯正治療の途中に金属等のアレルギー症状が出る場合があります。
矯正治療中、顎関節に症状が現れる場合がありますが、その際は安静を図ったり、症状に対する処置を行います。
矯正治療によって、隣り合った歯同士が接触している点とその下の歯肉の間に三角形のすき間(ブラックトライアングル)が目立つようになる場合があります。
かみ合わせの微調整のために、歯の隣接面や噛む面をわずかに削って形を調整する場合があります。
歯並びが完成したら後戻り防止装置を使用する必要があります。その使用時間や期間が不十分だと後戻りが起こります。
矯正装置を外す時に、歯の表面(エナメル質)に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
あごの成長発育により、治療終了後のかみ合わせが変化する可能性があります。成長による変化が大きいと予測される時は、治療開始前に経過観察が必要となる場合があります。
加齢や歯周病、親知らずが生えてくることにより、治療終了後にかみ合わせが変化する場合があります。治療前の抜歯や再治療が必要となる場合があります。
結婚式やプライベートな理由で一時的に矯正装置を外すことはできません。適切な治療を進めるため、装置は一度装着すると治療途中で外すことができないことをご了承ください。
治療の途中で転医(歯科医院を変えること)すると当初の治療計画を変更せざるを得なかったり、余分な治療費がかかったりする場合があります。
現在のかみ合わせは、矯正治療を一度始めると元の状態に戻すことはできません。
・検査・分析・診断料および基本施術料は治療を通して1回のみのお支払いです。・装置料金は使用する装置の数・種類によって異なります。・再診料は来院毎の、調整管理料は月1回のみのお支払いです。・抜歯や投薬をふくめ矯正治療に関わる料金はすべて保険外となります。・全て税込の記載です。